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有機酸代謝異常症 2 例の成長経過における栄養管理の重要性についての検討
吉田 彩子1), 石毛 (和田) 美夏1), 鈴木 潤一1), 齋藤 宏1), 浦上 達彦1), 高橋 昌里1), 麦島 秀雄1)
1) 日本大学医学部小児科学系小児科学分野
J-STAGE公開日 20131104
キーワード: メチルマロン酸血症, プロピオン酸血症, 有機酸代謝異常症, 成長障害, 栄養管理
有機酸代謝異常症における成長障害について,当院における 2 症例の経過を報告する.日齢 7 に発症したメチルマロン酸血症例は診断と適切な治療の開始が遅れ,高アンモニア血症による後遺症とコントロール不良のため重度の精神発達遅滞及び成長障害を残した.経管栄養にて栄養管理を行なっているが嘔吐が強く,身長は - 2.6 SD を推移している.一方,同じく日齢 7 に発症したプロピオン酸血症例は早期発見と適切な早期治療が開始された.治療基準に基づき十分な蛋白・カロリー栄養摂取が行なわれ,身長は - 0.3 SD を推移している.適切な栄養管理によって有機酸代謝異常症でも良好な成長予後が期待出来ると考えられる.
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